人気の投資信託について考える・・・管理人のつぶやき041


2021/10/21(木)

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『グローバルESGハイクオリティ成長株式(H無)~未来の世界(ESG)~』という投資信託をご存知だろうか。2020/7/20に設定され、いきなり1兆円売れたモンスターファンドである。ただしネット5大ネット証券(SBI、楽天、マネックス、松井、auカブコム)では販売されていない。

現時点でも純資産額が『AB・米国成長株投信Dコース』に次いで2位。そんなファンドも設定したから1年3ヵ月が経った。ここいらで、運用成績について勝手にチェックしてやろうと思ったので調べてみた。パッシブファンドの雄、『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』と比較してみる。なお、以下のデータは10/21(木)午前中にYahoo!ファイナンスで調べたもの。

『グローバルESGハイクオリティ成長株式(H無)~未来の世界(ESG)~』
純資産額 1兆2229億円
運用管理費 1.848%
1年リスク 13.36
1年リターン 17.9%

『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』
純資産額 7219億円
運用管理費 0.0968%
1年リスク 11.45
1年リターン 39.94%

先に断っておくと、別にどちらがいいとか悪いとかいうつもりはない。1年のリターンやリスクを比べたところで、10年後20年後の結果は見えないからね。そもそも、同じカテゴリーとは言い切れない2ファンドだし。ただし、事実として言えるのは

①売れているからと言って、リターンやリスクの面で秀でているとは限らない。
②ESGと名前がついているからといって、リターンやリスクの面で秀でているとは限らない。

①は当然だろう。売れる売れないは(特に設定当時は)売る側の知名度や売り方で決まるのだから。もちろん『AB・米国成長株投信Dコース』のように、人気かつ高パフォーマンス、というファンドもある。

②は注意が必要。このファンドは違うと思うが、世の中には「ESG」という名前をつけただけのファンドもある。ある商品に「神戸」「横浜」という名前を付け足しただけで売り上げが上がった、なんて話があるが、名前だけで飛びつくのは危険。

しかし今、「ESG」観点ですぐれた企業に投資した方がパフォーマンスが良い、と言われ始めているのも事実。だったらやっぱり「ESG」ファンドに投資した方がよい?確かにその可能性もあるが、一方で無駄に運用管理費が高い場合もある。あるいは、今「ESG」観点で評価が低い企業が、一気にESG重視で変貌を遂げた場合、ESGファンドではそのリターンを取りこめないかもしれない。

もっと言えば、「ESG」観点ですぐれた企業の株価のほうが上がりやすいのなら、通常のファンドにも反映されていくはずである。そもそも「AI」や「自動運転」などは投資テーマとして理解できるが、「ESG」というのはテーマとして無理がある、という側面もあるだろう。つまり「良い企業ファンド」って言ってるだけ、みたいな。

ということで、世間の流れは大事だが、それに流されるだけではダメなんじゃないって話でした(そんな話だった?)。

参照:「ESG投資」を警戒する理由(山崎 元)


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