リバランスに関するシミュレーション・・・管理人のつぶやき039


2021/10/7(木)

pier-569314_640.jpg

投資信託の長期投資において、よく言われるのは「リバランス」。要はポートフォリオを自分で決めた比率に戻す作業だね。結果的に資産を高値で売って、安値で買うことになるので、リターンの向上につながると言われている。念のために「リバランス」について説明しておくと・・・

例えば株式ファンドと債券ファンドを1:1の比率で運用する場合を考える。株式が大きく値上がりし、株式Fの資産額が200万円、債券Fの資産額が100万円になったとすると、株式Fを50万円売り、債券Fを50万円買って、150万円:150万円=1:1に戻すことが「リバランス」だね。

で、どのぐらいの効果があるんだろう。気になるので、シミュレーションしてみた。『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』を設定日(2018年7月3日)に100万円購入、同時に現金を100万円貯金した(利子0)と仮定し、そのままほったらかした場合と、毎月末にリバランス(eMAXISSlimと現金の比率を1:1に戻す)した場合の資産額の推移をグラフにしてみた。

リバランスに関するシミュレーションと考察

3年3ヵ月たって、最終的には青が赤を上回っている、すなわちリバランスをしなかったほうが良かったことになる(苦笑)。数値で確認すると、10/6(水)の時点で「そのまま」の場合は268万円、「毎月リバランス」した場合は263万円。5万円の差は小さくないね。ただし、グラフをよく見ると、赤のほうが上、すなわちリバランスしたほうが資産が増えていた時期もある。

そもそもS&P500は順調に上昇してきた指数である。結果論だが上昇期間中、例えばコロナショック後の1年半は、複利効果を考えれば売らないほうが良い、すなわちリバランスしないほうが良かった。一方で2018年末や、2020年3月のコロナショックの頃は指数が大きく下がったので、そこで株式を買い足した方がリターンが大きくなる、すなわちリバランスしたほうが良かったわけだ。

ということは、同様のシミュレーションを「順調には上がらない」「上がったり下がったりしやすい」ファンドで行うと、結果が変わりそうだ。そこで同じシミュレーションを、『eMAXIS Slim新興国株式インデックス』を使って行った結果が以下のグラフ。

お分かりいただけるだろうか。偶然もあるだろうが、最初から最後まで赤が上、すなわちどのタイミングで見てもリバランスしたほうがリターンが大きい、という結果になった。10/6(水)の時点で「そのまま」の場合は225万円、「毎月リバランス」した場合は228万円。25万円の利益と28万円の利益、と考えれば、その差は小さくない。

以上でシミュレーションと考察は終わり。最後に結論と補足を記載する。長文を読んでくれてありがとう!

結論

①リバランス効果は決して小さくないが、ばかデカくはないので、気にしない人はリバランスしなくてもよい(笑)。または、自動でリバランスしてくれる『バランスファンド』を購入するのもあり。

②リバランスする場合は、安定している米国株式系、先進国株式系よりも、価額が上げ下げしやすい新興国株式(日経平均?)などの資産のほうがプラスの効果が出やすいかも。なお、リバランスは1か月に1回でも1年に1回でもいいと思うが、やる以上はタイミングせず、決められた日付に行うのが良いと思う。大前提として、我々は明日の株価が上がるか下がるか知らないのだから。

補足

・今回のシミュレーションでは、条件をなるべくシンプルにするため『一括投資』で考えたが、もちろん『つみたて投資』をしながら「リバランス」を考えていけばいい。

・今回のシミュレーションでは仮に「100万円分ファンドを購入し」「100万円を貯金した」が、実際には後者の「100万円貯金」は無くてもかまわない。つまり仮の財布に100万円が入っていることにして、現金の出入りの部分だけ実際に対応すればよい。

・今回のシミュレーションでは『株式』と『現金』を用いたが、『株式』と『債券』を用いれば、『債券』の値動きの影響を受けることになり、シミュレーションの結果が変わる。もちろん『株式』と『(別の)株式』の組み合わせでもよいし、『ビットコイン』と『イーサリアム』でもよい。

・最初から全額、つまり200万円投資信託を買っておけばもっと儲かった、という考え方も大切。長期的に見ればそうなる可能性が高い。そもそも我々が投資信託に長期投資を行うのは、株式は長期的に上昇するだろうという期待が前提にあるから。ただし、今回のシミュレーションについては最初の「100万円貯金は無くてもいい」ので、ファンドに「ほぼ」フルベットしても今回のようなリバランスは可能だろう。

・少し話がそれるが、暴落が起こったときに株を買うために貯金しておく、という考え方は微妙。期間によるだろう。極端な例をあげると、2012年、日経平均は1万円を切っていたが、コロナショックの最低値は16000円台。当然コロナショックで買うよりも、2012年に買っておいたほうが儲かった。一方、現金や債券を持っていれば色々なリスクを下げられるのも事実。目的次第。結局ポートフォリオは自己判断(笑)。

・今回のシミュレーションは月末の基準価額で売買したことにしている。実際には外国株式系の投資信託の売買を申し込んでも、売買されるのは次の日以降、つまり想定した基準価額とは異なる基準価額を元に売買される。したがってぴったりリバランスするのは不可能だが、そんなに気にしなくていいと思う。


サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ